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王子ホール:東京クヮルテットの名演 [音楽時評]

7月6日,王子ホールに,来年6月解散予定なので,王子ホールは最後になる東京クワルテットの2夜にわたるコンサートの初日を聴きに行って来ました.

演奏はまさにこれ以上を望めないというほどの素晴らしいモノでした.

メンバーは,
第1Violin: Martin Beaver      2002年から, 初代は原田幸一郎
第2Violin: 池田菊衛          1974年から  初代は名倉淑子
Viola:    磯村和英        1969年からの創設メンバー
Cello:    Clive Greensmith 2000年から  初代は原田貞夫
でした.

最初は昨年,池田菊衛と磯村和英が引退を決意し,今年,後任新メンバーを公表予定でしたが,
Martin Beaver と Clive Greensmithが,熟慮の末,東京クヮルテットの解散を決意したということです.
写真は王子ホールではありませんがご参考までに.
ファイル:Tokyo String Quartet.jpg

プログラムは,
ハイドン:    弦楽四重奏曲 ト短調 Op.74-3「騎士」
ドビュッシー:  弦楽四重奏曲 ト短調 op.10
ウエーベルン:弦楽器のための5つの断章 Op.5   (配布プログラムでは明日の1曲)
      ※※※※※※※※
ブラームス:  弦楽五重奏曲 第1番 ヘ長調 Op.88       Violist 清水直子が参加
でした.

ハイドンの「騎士」は,第1,第4楽章の主題が,馬のギャロップを思い起こさせることから付けられたニックネームです."Apponyi" quartets と呼ばれる一群の最終曲で,Apponyi伯爵に献呈されています.
Allegro/Largo assai/Menuet-Allegretto/Finale:Allegro con brio
の4楽章構成ですが,急ー緩ー急ー急の構成です.軽快な第1楽章,荘重な第2楽章,メヌエットの第3楽章,爽快出,元気な第4楽章を,たいへん折目正しく好演してくれました.これぞ経験を積んだクヮルテットという実感がつのりました.

ドビュッシーが残した唯一の弦楽四重奏曲は,有名なイザイが主宰するイザイ弦楽四重奏団によて初演されたそうです.
4楽章構成で,
Animé et très décidé(活き活きと、きわめて決然として)/Assez vif et bien rythmé(かなり急速に、とてもリズミカルに)/Andantino, doucement expressif(アンダンティーノ、甘く表情豊かに)/Très modéré - Très mouvementé - En animant peu à peu - Très mouvementé et avec passion(きわめて穏やかに - きわめて躍動して - 少しずつ動きを付けて - きわめて躍動して、かつ情熱的に) と速度指定されています.
有名曲で聴き慣れた曲ですが,活気を持った楽章に混じって,第3楽章で子守歌風の優しいメロディが第1ヴァイオリンによって奏でられます.また,最終楽章の堂々たるコーダの4人もまことに見事でした.

ドビュッシーの後,いったん立ち上がってお辞儀をした4人が,また着席して,上記したようにウエーベルンの弦楽四重奏のための5楽章を,聴かせてくれました.無調的作風を確立した年に書かれた曲で,
  1. 激しい動きで(Heftig bewegt)
  2. きわめて遅く(Sehr langsam)
  3. きわめて活発に(Sehr bewegt)
  4. きわめて遅く(Sehr langsam)
  5. やさしい動きで(In zarter Bewegung)

の5楽章が,全曲11分と短い楽章が激しく早く,遅く(弱音器),活発に,再び遅く(弱音器),優しくと極めて独創的に作られた曲が,緊迫感を持って好演され,静かに終わりました.

後半は,ベルリンフィルの首席ヴィオリスト清水直子さんが加わって,ブラームスの弦楽五重奏曲が好演されました.この曲は明日も再演される予定です.
とりわけ,磯村和英さんのヴィオラの美しさが,とても強く印象に残りました.

The Nippon Music Foundation hosts the quartet in Encounter with Stradivari 2012 in the fall, featuring 10 Stradivaris in concert at three different venues. The “Farewell Tour” in Japan will take place in May, 2013, with concerts in Musashino, Tokyo’s Oji Hall and Tokyo Opera City.
とHomepage に書かれていますから,今秋にはクヮルテットでストラディバリを貸与されていた日本財団主催のイベントが予定されており,さらに来春の5月にFarewell Tour をやり,武蔵野文化ホール,王子ホール,東京オペラシティでConcerts をやるようです.

また,the Tokyo Quartet returns for three tours in Europe next season, offering master-classes at the Conservatoire de Paris and at Tokyo’s Suntory Hall.

とありますから,そうした機会を最大限活用したいモノです.

 

 


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