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武蔵野文化小ホール:コリー・ダルバ・vnリサイタル [音楽時評]

7月24日,武蔵野文化会館小ホールに,レイチェル・コリー・ダルバ(born May 21, 1981 in Lausanne, Switzerland)のヴァイオリンリサイタルを聴きに行って来ました.

演奏は余り感心したモノではありませんでした.¥1,000で文句をいうなといわれるかも知れませんが,このリサイタルは元来はイザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会の予定だったのです.私はそれならと右端の席を購入していました.
ところが7月20日になって,友人のピアニスト,クリスティアン・シャモレルを連れて来たいので,イザイの無伴奏2曲を含む通常のヴァイオリン・リサイタルに変えるということになったのです.
右端の席を買っていた者には迷惑千万な話でしたが,武蔵野文化会館は,非常識にも「キャンセルー払い戻し」ではなく,それを受け入れたのです.
ダルバの来日は元々NHK交響楽団の招き7月20~22日でしたから,既に来日していたダルバを武蔵野がキャンセルしても何の支障もなかったでしょうが..

プログラムは,
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調 Op.121
イザイ:    無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 Op.27-3「バラード
      ※※※※※※※※
イザイ:   無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ト長調 Op.27-5
フランク:  ヴァイオリン・ソナタ
でした.

イザイの無伴奏ソナタ全6曲の演奏時間は標準的には66~70分ですから.この新しいプログラムの方が,10分ほど演奏時間が長くなっていますし,シューマンの傑作とされるソナタ2番と,これも大傑作とされるフランクのソナタですから,もし名演奏が展開されていれば,文句はなかったと思います.

彼女の使用楽器は1732年製のストラディヴァリュースだそうです.

シューマンとフランクはヴァイオリンも譜面台を置いて弾いていたのがまず気になりました.
しかも,シューマンからピアノとヴァイオリンがバラバラの感じがして仕方ありませんでした.ピアノを全開にして,互いに勝手に弾いている感じが拭えませんでした.
Ziemlich langsam. Lebhaft(かなりゆっくりと、短くかつエネルギッシュに-生き生きと)/Sehr lebhaft(きわめて生き生きと/Leise, einfach(静かに、素朴に/Bewegt(活発に、動きをもって) の4楽章構成ですが,どれだけ2人でリハーサルをやったのか疑問に思うほど,曲の流れとバランスが悪かったのです.

イザイの2曲は,レコーディングしているだけに,名演とはいいませんが,生き生きとよく纏まっていました.とくに第5番の2楽章構成の対比は,見事でした.

しかし,有名なフランクが,また,ピアノとの連携が取れておらず,どうにも頂けませんでした.
Allegretto ben moderato/Allegro/Recitativo-Fantasia (ben moderato)/Allegretto poco mosso の4楽章構成で,各楽章が鮮やかなメロディに溢れているのですが,そのメロディの豊かさが伝わらなかったのです.第1楽章と第2楽章の間に,無用の長い休憩を入れたのも納得しがたい出来事でした.
ちなみに,この曲は,元来,「ヴァイオリンピアノのためのソナタ」として作曲されていますから,プログラムでも,そう記述すべきだったはずです.

ダルバ自身が,イザイの前に,分かりやすい英語で,最初は曲目の変更をポジティブに説明して,シューマンもフランクも素晴らしい名曲で,イザイを合わせた演奏時間は長くなっていると語り,2度目には,イザイとフランクの短い解説をしていました.

しかし,それは東京の聴衆のレベルを知らないような,教えてあげる調で,あまり感じのいいものではありませんでした.

そもそも,武蔵野文化会館が,20日付けで曲目変更を通知してきましたが,無伴奏リサイタルが,伴奏者付きリサイタルに変わるなどという前代未聞の変更を,断固,拒否すべきだったと思えてなりません.
ただ,NHK交響楽団の夏の演奏会を聴きに行った知人からの話で,N響でも切れ味の鋭さがなくって不調だったそうですが,最近指を痛めて,未だ完治していないのだという情報が流れていたそうです.それなら本来なら自らキャンセルすべきだったのでしょうが...

この伴奏者とのコンビは長いらしく,彼女のHomepage で見ると,フランクは今年既に協演していますし,シューマンは8月1日に,フランスで共演が予定されています.恐らくは,指を庇って,最近,これらの有名曲を練習していなかったのでしょう...

早い完治と,日本での出直しの¥1,000無伴奏リサイタルを期待したいモノです.

 

 


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